*西はスペイン語、瑞はスウェーデン語から持って来ていますが、読みは実際と異なる場合があります。
*順番は、出てくる見聞録に置ける時系列。



地名一覧



[街]リオ・ドルミール(西 Rio Dormir・眠る川)

 川の流れる交易の街。
 リオ・ドルミールに海岸はないが、街を流れる川を下って行けば徒歩でも数日の距離に海辺の町、ルーピアがある。その為か海鳥が多く飛び交い、食事と言えば海産物が中心で、風向きに依っては潮の香りも微かながら届く。
 街を流れる川には「蜃」という魔物が棲む、年に一度の繁殖期になると、雲を吐き、街は一週間ばかり霧に閉ざされる。年頃の子供(十代後半)はこの霧に幻の街を見るらしい。
 街の名前の由来は「川の流れが穏やかだから」とも言われるが、実際には「蜃の霧によって毎年子供たちが眠りにつくから」。
 商家・資産家のローゼンクランツ(Rosenkranz)がいる。

 ・「霧の楼閣



[島]イスラスール(西 Isla Azul・青い島)

 港町・ルーピアから船でおよそ半日の場所に浮いている島。
 近くには他に島がない。遠くには対岸が薄らと見えるものの、やはり水平線が綺麗に見えるのがここ近辺の特徴。
 毎年群れで訪れるイスラスール(鳥)は先人の生まれ変わりとも言われていて、見ると先祖の加護があると言われている。群れが大きい年は豊漁。
 クラウスの顧客は、酒場で働いている女性。暗くなると自動的に点灯するランプのメンテに、数年毎に訪れている。

 ・「青色に望む



[街]メルカディロ(西 Mercadillo・青物市)

 農作物が豊富に取引されている街。同時に違法麻薬の取引も盛んなのが頭痛の種で、せめて関係者を街の外に出さないようにと出入りは厳しくチェックされる。
 街の名前を「メルカード・イエルバ(Mercado Hierba・薬草市)」にしようかとも思いましたが、長かったので却下。

 ・「真夜中の迷走劇

  [通り]エスコーラ(西 Escuela・学校)
   帽子やらマフラーやらを落とした子供が住んでいる通り。
   恐らく学校も同じ通りにあると思われ。

  [カフェ]イエルバ(西 Hierba・ハーブ)
   リュー君たち一行が夕飯をテイクアウトした店。
   「Café Hierba」と緑色のロゴ、そして葉先が五つに分かれた葉のマークが入った、
   茶色い紙袋が使われている。
   麻薬取引に、ここの紙袋が目印として使われた。



[宿場町]ユル(瑞 Jul・クリスマス)

 大陸の東西を繋ぐ主要街道の一つに存在する宿場町。この街道は昔から人通りが多く、街と街との丁度中間地点であるこの付近で一夜を明かす旅人が多かったために自然にできた。特に産業や名所などはないが、冬の間に立てられる市は有名で、各地から人が訪れる。

 ・「忘れられない思い出を、君に



[街]ラフロール(西 la flor・花)

 内陸のオアシスとも呼ばれる街。近くには川も湖も海もないが地下水脈があり、街中には噴水や人工池が多数ある。比較的温暖な気候も手伝って、夏はもちろんのことながら冬の間も暖を求めてちょっとしたバカンスにと訪れる人が多い。

 ・「甘い香りに想いを代えて



[都]カサローサ(西 Casa Rosa・赤い家)

 直訳「赤い家」。「薔薇の家」とも訳され、その意味は「ローゼンハイム(Rosenheim)」と同じ。
 東西の二方を谷川に、南の一方を湖に囲まれた立地で、難攻不落として謳われた。晴れた日に湖に映り込む姿、霧がかかった日に雲に浮かんでいるように見える姿が、幻想的だともてはやされ、いくつもの小説にて舞台となった。精霊の住まう都市だった・古代皇帝の別荘地だった、などとも言われている。
 元々は、周囲の国々から思想的・宗教的理由から亡命した人々が集まって興された都で、ローゼンハイムもそうして逃げ延びて来たと思われる。東西を大国に挟まれながらも独立し、繁栄を極めた。今から二十年程前、両国から攻め入られ、陥落する。
 当時の都(現在の旧市街)はこの時の戦いにより大部分が破壊され、人が住めるような状態にはない。現在「カサローサ」と呼ばれている街は新市街で、戦争終結後に移り住んで来た人々が住んでいる。

 クラウスの出身地。
 その名前が指し示す通り、カサローサとローゼンハイムは運命共同体。
 ローゼンハイムはカサローサを守ることに全力を注ぎ、カサローサはローゼンハイムの存在をひた隠しにした(ローゼンハイムの持つ魔法紋章の力が他国に知れ渡れば、取り合いになると予想された為)。
 しかし23年前(クラウス7歳)、ローゼンハイムの存在が外に漏れてしまったしまったことから、周囲の攻撃が過激さを増し、20年前(クラウス10歳)、投降を決める。



登録者:夢裏徨
HP:月影草
Good Day Good Departure企画