喫茶月影~時々ショッピングモール~

十六夜:「あ、エベルさんとユリさんだ!」
玉桜:「…十六夜さんってさ、顔広いよね」
千秋:「あんたが知り合い少なすぎるんじゃなくて?」
玉桜:「そうかも」
エベル:「お、こないだは研究室面白かったか?」
十六夜:「そうそう。『龍玉』っていう子とも仲良くなれたし、珍しいものも沢山見れてすっごく楽しかったわ!」
エベル:「そりゃ良かったな」
千秋:「雅沙羅とかは?」
ユリ:「先に行かれましたよ。今僕らも追いかけているところです」
トータ:「おや、聞き覚えのある声だと思ったら、いつぞやのお調子者じゃないか。この冬の寒い気候の中、今日も脳内は小春日和かい?」
エベル:「んだと!? 俺だって寒さくらい感知してるっての!」
トータ:「誰も貴方の体感気温がおかしいだなんて、一言も言っていないじゃないか。それとも、僕の言葉は貴方には難解すぎたかな?」
ユリ:「お久しぶりです、ハナダさん。トータさんも揃ってお元気そうですね。今日はお二人で買い物に?」
ハナダ:「そう。そうしたら、迷ってしまって」
玉桜:「迷い込んだ先がここっていうのも、運が悪いというか…」
桜:「私たちも結構あちこちうろうろしてるけど、未だにどこがどこだか分かんないもんね、ここ」
エベル:「そーだよ、お前の言い回しは分かり辛いんだっての。言葉ってのは、意味が分かんなきゃ意味ねぇだろ!」
トータ:「だからって貴方のレベルに僕が合わせる必要性は全く感じられないね。貴方が理解していようがしていまいが、こうして会話は一応でも成立しているんだから」
十六夜:「な、なんか、分かんない会話してる…??」
ユリ:「この二人はいつもこんな感じなので、お気になさらず」
エベル:「少しは気にしろよ!?」
千秋:「はいはい、そこで二人、戯れてればいいんじゃない?」
トータ:「誰と誰が戯れるんだって? このお調子者とはそんなほのぼのとした仲だとは全く思わないけれどね。そもそも僕らの関係がそんな関係に見えるのならば、まずは眼科に行かれることをお勧めするよ」
燐:「あ、鐘の音が」
玉桜:「もしかしてこれ、教会の?」
千秋:「急がないとまずそうね。じゃ、あたしたち先行くから」
十六夜:「ハナダさんだっけ? 一緒に来る?」
ハナダ:「えぇ、喜んで」
桜:「え、何々? 今度はどこに行くの?」
エベル:「ちょっと待ていっ!」
トータ:「全く、ここにはもう少しまともな人材がいないのかい?」




***
秋待さん宅「願望交換局」よりトータ君とハナダさんのお二人をお招きしました。ありがとうございます!
「台詞ナシで構わない」と言われたハナダさんを喋らせることを一番頑張りました(笑)
では秋待さん、リクエストありがとうございました!





拍手お礼

雪風:「教会だってよ? 俺らも合流するか?」
華鏡:「教会…」
雪風:「雅沙羅の奴みたいに、『宗教が違う』って答えは聞きたくねぇからな」
華鏡:「僕は気が乗らないから止めておこう」
雪風:「何かトラウマでもあるのか?」
華鏡:「トラウマまではないけど…どうも、あの雰囲気が苦手で」
雪風:「雰囲気ってぇと…なんつか、コウゴウしい、みたいな? お前がそれを苦手にしてどーすんだよ」
華鏡:「そうじゃなくて、天井が高くって、音が反響して…心休まらないじゃないか」
雪風:「教会って、心休める場所だったのか?」





月影草