喫茶月影~時々ショッピングモール~

十六夜:「うわぁ! きらきらしてる! 綺麗ー」
玉桜:「飾りつけも終わったし、ということでイルミネーションを見に来ました」
千秋:「解説ご苦労」
桜:「どこもかしこもきらきらしてて、本当に特別な日を迎えるって感じね」
燐:「これだけの明かりを維持し続けるのも大変そうですね…」
玉桜:「何で?」
燐:「だってこれ、ろうそくを何本使ってるんですか? 準備するのも、火を灯すのも、新しいのに交換するのも大変ですよね、こんなに本数があると」
千秋:「うちの科学者グループが作った特製のロボットがあるから問題ない。大丈夫」
燐:「Σそうなんですか!?」
玉桜:「Σ何そんな嘘教え込んじゃってるの!?」
十六夜:「Σえ、嘘なの!?」
玉桜:「ほら、純粋な十六夜さんが信じちゃったじゃない!」
千秋:「あんた、それはあたしがひねくれてるとでも言いたいの?」
玉桜:「いや、そういう訳じゃないけど…」
桜:「結局これ、どうなってるの?」
千秋:「電気って言う謎の物体が中で燃えてるの。電気は常に供給できるようにしてあるから、交換の必要なし」
燐:「…ほんとうですか?」
千秋:「あたしの説明を疑うの?」
桜:「さっき大ボラ吹いた癖に」
玉桜:「あながち間違ってないような…いやでも間違ってるよね?」
千秋:「なら桜、説明してみる?」
玉桜:「ごめん無理」
桜:「即答なんだ」
十六夜:「雅沙羅さんなら、分かるように説明してくれるのかしら」
玉桜:「うん、多分。教えるのうまいよね、雅沙羅」
千秋:「でも雅沙羅の場合、結論は『綺麗だから仕組みはどうでもいい』だと思うの」
燐:「…なるほど。すごく納得しました」




***
段々クリスマスが近づいてきましたね。一週間切りましたよ。
ということで、前回の予告通りイルミネーションを見に。
次はついに教会ですね! 日付的にも最終回かもしれません。リクエストがなければ。





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茘枝:「自動ろうそく点灯装置…」
綜:「面白みに欠けるね。却下」
茘枝:「え、却下!? しかも面白みに欠けるって、どんな理由…」
綜:「科学者が追求するのは興味だよ。必要性の有無は後付けに過ぎない。その装置には需要があると仮定しよう。それでもその装置に僕は興味がない。だから却下」
茘枝:「え…もう少し建前とか…」
綜:「そんなものは他人に出資させるときに考えるものじゃないか」
茘枝:「そう、そうなんだけど、言い切るのもどうかと思うの」
綜:「何を言っているのさ。これは事実だよ」
茘枝:「だからって開き直らないでって…」





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