喫茶月影~時々ショッピングモール~

玉桜:「いないね、千秋も十六夜さんも。どこ行っちゃったんだろ」
桜:「それもだけど、ここがこんなに広かったことのほうに驚きなんだけど」
燐:「一体どれだけの規模があるんですか、ここ? 迷っても仕方がないですよね」
玉桜:「いやだからそれを私に聞かないで…。そろそと、休憩、したい…」
桜:「さっきから歩きっぱなしだもんねー。意外とどっかでじっとしてた方が早く合流できたりして」
燐:「一回戻ってみます?」
桜:「そうね。すれ違ってるかもしれないし」
雪風:「お、桜じゃねぇか! それに小動物ども」
玉桜:「Σこの子たちに対する扱いなんか酷くない!?」
桜:「あ、いつだったかの大男」
燐:「Σ桜、何ていうことを言うんですか!」
雪風:「いーじゃねーか、雅沙羅もいねーんだし、堅っ苦しいのはなしな」
玉桜:「いやだからって…で、なんで雪風がいるの?」
雪風:「俺がいたらいけないのかよ。つかな、こーいう所に来ると血が騒いでなぁ」
燐:「Σ血が騒ぐって、一体何の話ですか!?」
玉桜:「あーあ、雪風ってば怖がらせちゃって。ただでさえその巨体が威圧的なんだから、気をつけてよ」
雪風:「無茶言うな。それとすぐ忘れられるが、俺は商人だからな」
玉桜:「商人らしいことしたことないくせに。だから忘れられるんだよ」
桜:「はーいはい、そこまで! ところで千秋と十六夜見なかった?」
燐:「雪風さんは十六夜さんと面識がないんでしたっけ?」
雪風:「いや、あるぞ?」
玉桜:「Σあれ、会ってたっけ!? 一体いつ?」
雪風:「今さっき」
桜:「今さっきって…じゃ、どこいるか知らない?」
雪風:「当然。この店の中」
桜:「それを早く言いなさいよっ」
雪風:「悪ぃ悪ぃ。…プロポーションはよさそうだな」
燐:「ぷろ、ぽーしょん…?」
玉桜:「ちょ…お客さんをそうやって値踏みしないの!」
雪風:「値踏みじゃねぇよ。クリスマスパーティやるんだろ? ならやっぱドレスが必要じゃねぇか」
玉桜:「あ、もしかして千秋はともかく十六夜さん…!」
雪風:「ご名答。千秋が今着せ替え人形にして遊んでるとこだろ」




***
「合流します」と宣言しながらも合流しなかった模様。
次回、次回こそは…!(笑)
今更ながらに着替えは最後だろう、と思ってしまった私。あえては突っ込むまい。





拍手お礼

エベル:「いねぇんだよな」
ヴィル:「誰がだよ?」
エベル:「ドレス着て喜びそうな奴」
ヴィル:「…いねぇな」
エベル:「どうしてだ? オンナってぇ奴は着飾るのが好きじゃねぇのか?」
ヴィル:「それを俺に聞くなよ」
エベル:「何でだっ。こんなのぜってぇ間違ってる!」
ヴィル:「いやだから力説すんなよっ。他にやることなくて暇なのは知ってるけどなっ」
エベル:「あーあ、俺も騒ぎてぇ…」





月影草