それは、普通の喫茶店。

けれど一歩でも店の奥に足を踏み入れたのなら、

そこはありとあらゆる世界に通じているという。

ようこそ、喫茶月影へ。



エベル:「ってことで、突然始まった『月影草六周年記念 ブログ交流企画』、初回の今日は、以前お世話になったあの人をお招きしているぜっ」
トータ:「ラジオとして放送されているわけでもないのに、一体誰に対して喋ってるんだい」
ユリ:「テレビにでも映っているということにしておいてください」
トータ:「テレビね、テレビ。貴方の口からそんな単語が出るとは思いもしなかったよ」
ユリ:「えぇ、なんでもありな空間ですから。それにエベルはどうしてもラジオ放送がやりたかったらしく…そっとしておいてあげてください」
エベル:「相互サイト『弦月の仮宿』・小説『願望交換局』からトータとハナダだっ。…ユリ、なんだよその言い方。人を年下扱いすんなって、いつも言ってんだろ!?」
トータ:「年下扱いされても仕方ないと僕は思うけどね」
エベル:「んだと、どういう意味だよ、それっ」
トータ:「人に訊く前に自分でもう少し考えたらどうだい? それともその頭はやっぱり飾り物でしかないのかな? ならば仕方があるまい。解説するのは構わないけれど、それは結局僕の個人的な解釈にすぎないよ。それを受けて貴方自身がどう解釈するかは、貴方次第だ」
エベル:「こいつ…っ」

ユリ:「ハナダさん、お茶でもいかがですか?」
ハナダ:「ありがとう。あの子たちは仲がいいのね」
ユリ:「仲がいいのかエベルが勝手に絡んでいるだけなのか…あ、でも確かにトータさんも楽しそうですよね」
トータ:「誰がどう楽しそうだって?」
エベル:「こんな奴と仲いいわけねぇだろっ」
ユリ:「…だ、そうですけど?」
ハナダ:「トータ、あんまり困らせちゃ駄目よ?」
トータ:「この頭春模様のお調子者が困るとは到底思えないね。それになんだい、僕じゃないと渡り合えなさそうだから、と元プロデューサーには言われてきたけれど、彼ならば僕じゃなくてもやりあえたと思うね。それとも、こちらにはこの程度の人材しか揃っていないのかな?」
エベル:「…っ。ユリ、なんとか言い返せよ!」
ユリ:「えぇっ、僕なんですか? そうですね、では次は瑠璃さんか綜さんにお相手願ってみます?」
トータ:「そうは言われても、僕には誰なのか分からないんだけれどね」
エベル:「お宅のロボットを解体しようとした奴等」
トータ:「…それは明快な回答をありがとう。次回がもし存在したのなら、今度はそのお二方に会ってみることにするよ」


***
第一回は、秋待さん管理される『弦月の仮宿』にて掲載されている小説『願望交換局』よりトータ君とハナダさんをご招待させていただきました。
拙サイトからは誰にしようかと悩んだのですが、以前あちらのサイトにて行われたラジオ企画でユリとエベルがトータ君とご一緒させていただいたので、じゃあ今回もと思いまして。
ハナダさんがほとんど空気ですみません…!
個人的にはトータ君を喋らせるのが楽しかったです(笑)





拍手お礼

ヴィル:「あーあ、あいつらはぱっと出してもらえるんだな」
ジーク:「…客人の相手をしたかったのか?」
ヴィル:「そーいうわけじゃねぇけどさ、たまには俺らだっていいじゃねぇかよ」
ジーク:「…あの客人の相手をしたかったのか?」
ヴィル:「…なんか引っかかる言い回しすんな、お前」
ジーク:「……彼の相手は、荷が重すぎると思う」
ヴィル:「…俺もそう思った」





月影草