ティルラ:「…」
クルト:「…」
ティルラ:「…なんなの、これは」
クルト:「企画の司会」
ティルラ:「それが?」
クルト:「僕らにやれということらしいね」
ティルラ:「馬鹿馬鹿しい。他にも人はいるでしょうに」
クルト:「メインメンバーで今回エントリーされなかったのが僕たちだけ…」
???:「ひっどーい、僕のことは完全に忘れ去られちゃってるってそーいうこと?」
クルト:「…」
ティルラ:「…」
クルト:「…そういうことだから、ここで愚痴っていても始まらない、さっさと終わらせてさっさと帰ろう」

〜九周年記念企画 人気投票結果発表〜

ティルラ:「5/1〜6/28まで開催した人気投票では、全体で58票を投じてもらったわ、ありがとう」
クルト:「今回は票がばらけてあまり差がつかなかったようだね。早速最下位から発表していくよ。獲得票数0票だったのは、Etenralの勝と華鏡、それにOld Magicのレオンハルトだ」
レオン:「な…なんということだ、この私が最下位…? よりにもよって0票とは、なんと嘆かわしい…!」
勝:「あー…まぁ、俺、どっちかってと脇役だし? むしろエントリーされてたほうが不思議ってか」 華鏡:「えぇっと、僕も…」
勝:「や、あんたはしっかりメインメンバーだろ」
華鏡:「…僕は基本的に、雅沙羅に入れば良いからね」
勝:「おー、出た。でもさ、あんた、もう少し自己主張した方がいいんじゃねぇの? まぁ、あんたがそれでいいってんなら口出しはしねぇけど」
レオン:「私に票が入らなかったのは、私の魅力が分かる人材を徨が集めきらなかったからに違いない。全く、徨め…」
ティルラ:「その性格がうっとうしいだけでしょう?」
レオン:「!?」
クルト:「最下位メンバーは放っておいて、次に進もうか」

レオン:「は、確か今回の人気投票にはアロイスもエントリーしていたはず…私がここにいるのにアロイスがいないだなんておかしいだろう」
アロイス:「悪いね、レオン。私には票が入ったんだよ」
レオン:「なんだって…!?」
クルト:「第九位は六人居て、Old Magicのアロイス、暗黒の雲の科学者三人、それにEternalの桜と雪風。それぞれ二票だ」
レオン:「なんということだ…票の操作でもあったんじゃないのか?」
アロイス:「実に君らしい発想だ。だがね、レオン。そろそろ現実を見たまえ」
レオン:「…orz」

輝安:「…暗黒の雲の科学者三人って……あ?」
綜:「あ? じゃないよ。他に誰がいると思ってるのさ」
輝安:「いやだってお前、こんな好き勝手にやってるだけの連中に票入れる奴がいるか、普通?」
瑠璃:「随分な言いようね、輝安。実際にそんな人がいるから、私たちは今ここにいるんでしょうに」
輝安:「好き勝手にやってるって辺りは否定しねぇんだな」
綜:「短い人生、自分の好きなようにやらなくてどうするってのさ」
瑠璃:「全く、輝安は分かってないわね」
輝安:「お前ら…もういい、どうせ俺が言いたいことも分かってんだろうし、何行っても無駄だな」
綜:「ふぅん、君もようやく学んだね?」
輝安:「お前らにはずっと苦労させられてるからな」

桜:「あー、私たちもここかぁ」
雪風:「俺はともかく、なんでお前までこの順位なんだよ」
桜:「えぇっと…それは何でって言われても…」
雪風:「分かった分かったからせめて嘆き悲しめ」
桜:「うーん…分かった。酷いよ、雪風なんかと同順位なんて!」
雪風:「…おい待て、どーいう意味だ、そりゃ」
桜:「え? だって票数とか順位とかはまぁ、仕方ないかなって?」
雪風:「分かった。次は俺が票伸ばしてお前と同順位にならねぇようにしてやるから覚悟しとけっ」
桜:「Σ酷い! 女の子を勝たせてあげようとか、そういう心遣いはできないの!?」

ティルラ:「賑やかだったわね」
クルト:「六人もいたからね。ここからは人数が減るよ。七位は二人、Eternalの雅沙羅と千秋だ。それぞれ三票入ってる」
雅沙羅:「応援してくださった皆さん、ありがとうございます」
千秋:「えー、うっそだぁ。雅沙羅はもっと上に行くべきでしょ?」
雅沙羅:「いえいえ、そんな。票を投じてくださった方がいらっしゃるというだけでありがたいことですよ」
千秋:「む。あ、じゃあ逆か。あたしが雅沙羅と並んでるってことがおかしいもんね。っていうか桜…」
雅沙羅:「…言わないであげてください」
千秋:「あたし思うんだけどさぁ、華鏡といい雅沙羅といい、少し性格大人しすぎるんじゃない? もう少しがんがん自己主張したら、もっと上の順位目指せるって! あ、でも好き勝手にやってる科学者連中はあたしたちより下か」
雅沙羅:「…上位に食い込みたいわけではありませんし、私を好いてくださる方がいらっしゃることが純粋に嬉しいので…。ところで千秋、勝と同じことを言うんですね」
千秋:「え、何? あいつも同じこと言ったの? 嘘でしょ、あいつにしては良いこと言い過ぎ」
雅沙羅:「そうですか」

ティルラ:「六位はOld Magicからジーク。五票入ってるわ」
クルト:「一時期は二位にまで躍り出たみたいだけど、結局六位転落で終わったみたいだね」
ジーク:「…ん」
クルト:「…」
ティルラ:「…」
クルト:「…どうして六位は彼一人なのかな。相棒のヴィルはどうしたのさ」
ティルラ:「どうしたもなにも、まだ出てきていないからにはもっと上にいったんでしょ」
クルト:「それは分かってるけど」
ジーク:「…」
クルト:「僕じゃフォローしきれないよ、これ。どうして彼を一人野放しにしたのか、後で追求する必要がありそうだね」
ティルラ:「ならさっさと切り上げて、次に行きましょう」

クルト:「四位は二人、Old Magicのエベルとヴィルだったよ。六票ずつ入ってる」
ティルラ:「遅い」
ヴィル:「Σ俺たち出てきての第一声がそれかよ!? しかもお前、明らかにそれ、俺に対して言ってるよな!?」
エベル:「おーもてるじゃん!」
ヴィル:「お前じゃねーんだから、いらねーよ! てかむしろ譲ってやる」
エベル:「てか、遅いって何の話?」
クルト:「六位がジーク一人だったんだ」
ヴィル:「はぁ…」
エベル:「皆の注目独り占めだな!」
クルト:「君たちなら彼の性格を分かっているだろう」
ヴィル:「ん? あいつ常識人に見える癖してその実変だよな」
エベル:「どうせずっと黙りっぱなしとかだったんだろ!」
ティルラ:「正解」
クルト:「間が持てなくってさっさとご退場願った訳だけど」
エベル:「そりゃー、あいつ一人じゃ厳しいな!」
ヴィル:「どっちかってとお前らに便乗して引っ掻き回すタイプだもんな! でもだからって、何で俺が遅いって言われなきゃなんねぇんだよ」
ティルラ:「相棒でしょ?」
クルト:「いつもつるんでるじゃないか」
ヴィル:「いやいやいや、こういう企画の時までは責任持てるかっていうか知るかよっ!」
エベル:「ヴィルってばつめてー」
ヴィル:「っていうかあれだろ、俺をネタにするって話だろ、どうせ!」
クルト:「まぁ、結果的にはそうなるのかな」
ヴィル:「いやだ、断固拒否する!」
ティルラ:「これだから協調性のない人は。企画を盛り上げるのに協力する気もないだなんて」
ヴィル:「盛り上げられないとしたらそれは、徨の計画が悪いんだろ!? そこを俺のせいにするのかよ!?」

クルト:「二位も二人いてね。Old Magicのユリと、ものかきギルドのリアだ。それぞれ7票獲得してる」
ユリ:「Σえ、僕が二位ですか? ありがとうございます」
リア:「二位ですか。まあ、悪くないでしょう」
ユリ:「…」
リア:「…」
ティルラ:「言いたいことはそれだけ?」
ユリ:「え? えっと…」
リア:「他に何を言えば良いんですか?」
ティルラ:「知らないわ、そんなこと」
クルト:「最初っから思ってたけどさ、これは司会者の人選ミスだよね」
ユリ:「…ならば最初に下りてくださいよ(苦笑)」

クルト:「あぁ、ようやく最後の一位だ」
ティルラ:「大体予想はついていただろうけれど、一位は当然のごとくこの人。GDGDのクラウス。九票入ったわ」
クラウス:「うん?」
クルト:「ちゃんと聞いていて欲しかったんだけど。だから、あなたが一位だって」
クラウス:「あぁ、それは…ありがとう?」
ティルラ:「疑問系で言わないでくれる?」
クルト:「さっきから思ってたんだけど、どうにもここの人間は、投票の結果に対して淡白な反応しかできないらしいね」
クラウス:「あぁ、それはごめん。このところ暑くってね、そろそろ本気でベストの内側に、冷気を保つような紋章を付加しようかと思って、真面目に検討していたところなんだよ」
ティルラ:「あぁ、それは死活問題ね」
クラウス:「そうなんだ。今までは夏なら北に、冬なら南に行けば問題がなかったんだけれども、連れができてからはそういう訳にも行かなくてね」
クルト:「それはご苦労様。むしろ邪魔して悪いね」
ティルラ:「ついでに暖房機能も付加しておけば?」
クラウス:「あぁ、それは良い案だ。冷気、というよりもベストの中の温度を一定に保つような、そんな紋章が良いかな。だとすると…」
ティルラ:「…」
クルト:「彼は放っておいて、僕らは帰ろうか」
ティルラ:「そうね、本気で邪魔みたいだし」



一位(9票) クラウス
二位(7票) リア・ユリ
四位(6票) エベル・ヴィル
六位(5票) ジーク
七位(3票) 雅沙羅・千秋
九位(2票) アロイス・瑠璃・綜・輝安・桜・雪風
最下位(0票) 華鏡・勝・レオン

皆様、沢山の投票ありがとうございました!




月影草